MORTEX #1:Material/素材
●モールテックスとは何か。以前、知り合いの家に遊びに行った際、キッチンカウンターがモールテックスで仕上げられているのを見る機会がありました。ムラや白華した部分があり、輪染みもかなりはっきりと残っていて、その時は「これも経年の味なのかな」と受け止めていたのですが、正直なところどこか引っかかるものがありました。その後COLOR'Uの一員となり、熟練の職人が仕上げたきれいなモールテックスの施工を目の当たりにしたとき、あの引っかかりは間違いではなかったのだと気づかされました。同じ「モールテックス」という素材でも、施工次第でここまで表情が変わるのか、と。インテリアショップとして日々素材やアイテムに触れる中で、「これは本物だ」と思わせてくれる建材にはなかなか出会えません。モールテックスは、COLOR'Uが特に自信を持ってお勧めできる素材のひとつです。同時に、正しい知識と技術がないと、先ほどのような仕上がりになってしまうこともある素材でもあります。全3部でお届けするこのシリーズ、まずは素材そのものの基本から解説します。●モールテックスとはセメントに特殊なアクリル樹脂を練り込んだ左官仕上げ材で、見た目はコンクリートそのもの。樹脂が入ることで、次のような性質を持ちます。・薄くて軽い:2〜3mmの厚みで仕上げられ、既存の壁や家具の上からでも施工しやすい・水に強い:仕上げ次第で水回りにも使える防水性・割れにくい:柔軟性があり、下地の細かな動きに追従する・色数が豊富:標準色だけで100色以上、顔料でさらに細かく調整可能・どこにでも塗れる:木、金属、タイル、既存クロスの上にも施工できる接着力壁紙のように「貼る」のではなく、職人がコテで「塗り上げる」仕上げ材のため、同じ色番でも部屋ごとに少しずつ違う表情になります。この「一点物感」が、COLOR'Uがモールテックスを推す一番の理由です。●ベルギー生まれ、20年以上の歴史開発したのは、1974年創業のベルギーの建材メーカーBEAL社。職人文化の残るヨーロッパで育ち、現地では20年以上のロングセラーです。日本での認知が広がったのはここ十数年で、北欧・ヨーロッパテイストの内装提案とともに紹介される機会が増えてきました。姉妹素材に「ビールストーン」もあり、COLOR'Uでは両方をご提案できます。●どんな場所で活躍する?・キッチンカウンター・洗面台:継ぎ目のないシームレスな仕上がりと防水性・床・階段:薄塗りでも高い強度・オリジナル家具・天板:既製品にはない質感を求める方に人気・お店の内装:飲食店のカウンターや壁面の主役として・壁・天井:天井まで塗ると包み込まれるような空間にモールテックス選びは「素材選び」であると同時に「暮らし方選び」でもあります。次の第2部では、COLOR'Uがこの素材とどう向き合ってきたか、依頼するメリットについてお話しします。

