天童木工ショールーム訪問記【後編】 名作椅子の座り心地と、長く愛される理由

天童木工ショールーム訪問記【後編】  名作椅子の座り心地と、長く愛される理由

座った瞬間緊張感がほどける、天童木工の「抱擁感」
前編に引き続き、天童木工の東京支店ショールームに伺った時のお話です。ショールームにはデザインの歴史に名を残す名作家具を中心に、多彩なテキスタイルでコーディネートされた椅子やソファが数多く並んでいます。


並んだ椅子やソファはどれも品のある佇まいで、正直、ちょっと緊張してしまうほどでした。
どのアイテムも見渡す限り本当にどれも素敵なので、少し気後れする感じです。ところが実際に座ってみると、体全体の緊張がすうっと抜けていきます。
見た目にはあれだけドキドキしたのに、その緊張が一瞬で消えてしまう。包み込まれるような抱擁感のある座り心地です。ふと、「こういう人、いるよなぁ」と思いました。とても素敵な佇まいで、ともすれば気後れしてしまいそうのに、話してみると驚くほど懐が深くて一瞬で心をつかんでくる人っていますよね。
美しさと居心地のよさが自然に同居している。それが天童木工の家具の魅力なのだと、体で理解できます。

いつも見ている家具が違って見えた
KOYORIの製品や柳宗理デザインのバタフライスツールなど、COLOR'Uでも取り扱っているアイテムもショールームに展示されています。見慣れているはずなのに、天童木工のショールームで見ると、内装やコーディネートが違うだけで雰囲気ががらりと変わりとても新鮮です。家具は空間や合わせるものによって表情が変わる。当たり前のようで、あらためて実感できる瞬間です。

品質への信頼感を物語る、図書館向け家具
ショールームのスタッフさんに「特に思い入れのあるアイテムはありますか」と質問してみました。返ってきた答えは、「図書館の椅子」。天童木工さんのコア技術は、木を美しい曲面に仕上げる成形合板技術です。その技術で生み出された図書館家具は、これまでに400件を超える納入実績があるそうです。長時間座り、多くの人が使い続ける。そんな場所で選ばれ続けていることが、品質への信頼を物語っています。

近年の代表例が2022年9月に開館した神奈川県立図書館本館です。家具計画と編集を天童木工が担当し、主役となる閲覧席やラウンジの家具は、デザイナーの中坊壮介氏、二俣公一氏とともにオリジナルで開発されました。
機能はもちろん、空間の意匠としても重要な位置づけだからこそ、既製品ではなく一からつくる。その姿勢に作り手の矜持を感じます。先ほどの「抱擁感」のある座り心地と、「図書館の椅子」が思い入れの一脚という話が、私のなかでつながりました。長い時間をそっと支える椅子だからこそ、緊張をほどく力があるのかもしれません。浜松町にお越しの際は、ぜひ天童木工ショールームとCOLOR’Uの両方を巡ってみてください。

天童木工COLOR'Uブランドページ

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